ありがとうございました、宮下先生
ありがとうございました、宮下先生
大先輩、宮下澄夫様が亡くなられました。92歳…93歳でしたか?
愛知県土地家屋調査士政治連盟の元会長として、私共 土地家屋調査士制度の発展の為に全力投球されていました。
自分は名古屋市中区に事務所を置く者ですが、小牧市内の土地測量を受託した場合、愛知県内のルールで、公益社団法人 愛知県公共嘱託登記土地家屋調査士協会が市から受託し、市に替わって官民立会を補助する…その場合、この10数年の間、伊藤直樹が官民申請の立会補助役としてお会いするのは、ほぼ必ず、宮下先輩でした。
いつも、笑顔でポールを置き、カメラを構えてみえました。
自分、直樹が「本日の立会する官民ライン、境界の位置なんですが…」と喋り始めると、99%…政治の話で返されたものです。
土地家屋調査士として自分も42年を刻んでいます。が、大先輩の足許には、とてもまだまだ及ばないと言っていた矢先。昨年末に亡くなられていたと知りました。
土地家屋調査士を専属で仕事されている先輩は、まだまだ県内にたくさんおみえです。
地元会長職を務めさせてはいただいたものの、自分よりも経験豊かな先輩は、たくさんおみえです。
人生経験、業務歴からくる職人芸。まだ、自分も学ばせていただかないといけません。
さて、令和7年現在、此の現行不動産登記制度の変革が、どんどん行われています。
相続登記の義務化、スマート名変登記ルール、オンラインによる登記申請そのものと、登記簿謄本や法人印鑑証明書等のルールも、どんどんと、司法書士関連の業務で変わっていきます。
ところが、土地家屋調査士は旧態依然のまま。事実、全ての業務において、変わっているとはとても言えないのです。
ちょっと淋しいですが、仕方ありません。
不動産登記法の20年前の法改正。平成17年3月7日のオンライン申請大原則は、ようやく15〜20年かけて半ライン〜調査士報告方式による、ほぼ完全オンラインまで辿り着きました。法務、登記行政は進展したものの、所有者不明等、国民が抱える問題解決には、私達の業務は変わっていません。
十分な解説が不足で、ご説明になりませんね。でも、ちょっと淋しいです。
土地家屋調査士は、この改正のカヤの外。司法書士は前面にたっています。
両者の資格を持つ者として、もっと土地家屋調査士は、権利登記、不動産登記法の主要な核部分について、陽が当たることを、自らすべきです。
土地家屋調査士、宮下先輩が挑まれてこられた事を、小生も、少しずつ、これからの晩年、実らせていきたいと思います。
先輩、永い間、ありがとうございました。